「ゼネラリストだと何もできないのか」
「専門性がなくて不安」
「AI時代の今、自分に強みがわからなくて焦る」
こんな悩みを抱えていませんか?
かつての私も同じことで悩んでいました。
多くの方がぶち当たる悩みです。あなただけでではありません。
これからのキャリアを考え始めたとき、「自分にはこれといった専門性がない。
このままではAIに仕事を奪われるんじゃないか」と、強い不安と焦りを感じていました。
しかし、ある一冊の本との出会いが、その悩みを根底から覆してくれました。
今回は、私と同じようにキャリアの岐路に立つあなたに向けて、「幅広さこそが最強の武器になる」という、私の人生を変えた考え方と、その具体的な解決策をお伝えします。
- ゼネラリストであることの強み
- ゼネラリストであることを活かす具体的な方法
目次
『何もできない』と感じる原因
専門家と比較して焦ってしまう
同じ会社の中で専門スキルがある人が成果を出していると焦りがちです。
自分には成果を出すほど特化したスキルはないし、これから経験を積むにしても時間がかかってしまうと思っているのではないでしょうか。
また、会社は「経験の深さ」は評価してくれますが「経験の幅」はなかなか評価してくれません。
自己分析が不十分
実は自分には専門性があるがそれが認識できていないパターンもあります。
改めて過去の経験や実績を棚卸し、言語化してみましょう。
意外と「自分には専門性がある」と思えて不安が軽減されるかもしれません。
社会・企業の価値観に縛られる
世間一般にも「専門性を磨くべき」という文化や価値観が強い傾向にあります。
それらの影響を受けて焦ってしまう気持ちがあるかもしれません。
また、ゼネラリストの価値はスペシャリストに比べて見えづらく、評価する側からしても評価しづらいという環境も影響していると思われます。
ゼネラリストの強みとは
ゼネラリストの強みは大きく2つあります。
- 幅広い経験による柔軟な問題解決力
- 異分野をつなげる「橋渡し役」としての価値
幅広い経験による柔軟な問題解決力
ゼネラリストにはスペシャリストにない「経験の幅」が強みといえます。
この経験の幅があることによって、1つの問題に対して柔軟に考えることができます。
どういうことかというと、この問題であれば一般的にはこの方法で解決することができると言うのが定説だったとしても、他分野の知見があるので異なる視点から考えることができます。
その結果、これまでになかった新たな解決策を生み出すことができます。
これはまさしくイノベーションです。
スペシャリストの場合は深い思考ができますがそれはあくまでこれまでの積み重ねの延長線上になります。
それで解決できる問題もありますが、未知の問題にぶつかったときに弱いです。
しかし、ゼネラリストであれば問題に対してのアプローチ方法が様々あるので未知の問題に対しても柔軟に考えることができるというわけです。
異分野をつなげる「橋渡し役」としての価値
前述の「幅広い経験による柔軟な問題解決力」と被るところもありますが、
異分野を繋げることができるのもゼネラリストの強みです。
Aという分野だけでなく、B、C、Dと複数の領域に対する知見があるため、それを繋ぐ橋渡し役ができます。
具体的にいうと営業の経験とITの知識を持っているゼネラリストであれば、お客様の要望を開発部門に的確に伝えることが可能です。
このように「人と人を繋ぐ」橋渡し役とは別に自分の中で「知識と知識を繋ぐ」ことができるのもゼネラリストの強みです。
イノベーションは何となく「0から1を生み出す」というイメージがありますが、
実際は「今までにない1と1の掛け合わせ」で生まれることがほとんどです。
そのため、複数領域の幅広い知識を持っているゼネラリストだからこそイノベーションを生み出しやすいのです。
「RANGE(レンジ)知識の幅が最強の武器になる」
「でも、具体的に何をすればいいの?」
ここまで読んで、そう思われたのではないでしょうか。
その答えが詰まっているのが「RANGE(レンジ)知識の幅が最強の武器になる」です。

2020/3/26に発売された本なのでどこかで見たことがある人もいらっしゃるかもしれません。
この本を手に取ったとき、私は大きな衝撃を受けました。
「専門性がない」と嘆いていた自分の「広くて浅いだけの経験」が、実は「最強の武器になる」と書かれていたからです。
これまでの遠回りや無駄だと思っていた経験が、すべて意味のあるものに変わった瞬間でした。
本書で学べること
「RANGE(レンジ)知識の幅が最強の武器になる」で学べることを手っ取り早く知りたいという方に向けて、本書で学べることをご紹介します。
大きく以下の3つです。
- 幅広い経験の価値、遠回りの強み
- 専門家よりも多分野経験者が生み出す創造性・応用力
- 異分野をつなげる視点でキャリアの可能性の広げ方
上記の内容が具体的事例を交えて書かれています。
その中でも以下の例が私は印象に残っています。
「最高レベルのアカデミックな科学者は、本職以外に本格的な趣味や副業を持っている可能性がはるかに高い。さらに、ノーベル賞を受賞した人たちでは、アマチュアの俳優やダンサー、マジシャンなどのパフォーマーである確率が少なくとも22倍高い
デイビッド・エプスタイン. RANGE(レンジ) 知識の「幅」が最強の武器になる (p. 51). (Function). Kindle Edition.
何となくノーベル賞がを取るような人はある分野に特化しているイメージがありますが
本書では逆に専門分野とは関係ない芸術面にもエネルギーを使うことで、むしろ専門分野に対する知見やエネルギーを強化していると書かれています。
本書の言葉を借りるのであれば「片足を別の世界に置いておくこと」が重要であるということです。
本書の知識を活かす具体的アクション
1. 自分の経験を棚卸しする
まずは、あなたの過去の経験を振り返りましょう。
今まで取り組んできた仕事や学んできたこと職種や時系列に関係なくすべて書き出してみてください。
そこから今自分にどんなスキルがあるのかも改めて確認しましょう。
「何ができるか」を言語化する際は、プロジェクトマネジメント、データ分析、コミュニケーション能力など、汎用性の高いスキルに焦点を当ててみましょう。
これにより、他の分野でも通用するあなたの強みが明確になります。
2. 小さな勝ち体験を作る
自分の価値を再認識するためには、具体的な「成功体験」を積むことが不可欠です。
しかし、いきなり大きなものに挑戦する必要はありません。
1週間や1日で完了できるような小さな目標を設定し、それを達成することを目指してみてください。
たとえば、「新しいプログラミング言語のチュートリアルを完了させる」「気になっていた資格の基礎を学習する」「ブログで専門的なトピックについて記事を一つ書く」など。
身近なもので構いません。
成功体験を記録・可視化することで、自己肯定感を高めるだけでなく、具体的なスキルセットとして自身のキャリアを語る際の根拠となります。
これらの小さな成功の積み重ねが、大きな自信につながるはずです。
3. 見せ方を工夫する
最後に、あなたが持つスキルや経験を効果的にアピールする方法を考えましょう。
職務経歴書やポートフォリオを作成する際は、単に業務内容を羅列するのではなく、複数のプロジェクトを横断して発揮したスキルを強調することが重要です。
たとえば、「異なるプロジェクトで得たマーケティングとデータ分析のスキルを組み合わせ、新たな顧客獲得戦略を提案した」といったように、ゼネラリストとしての強みを具体的に示しましょう。
「ゼネラリストとしての価値」をわかりやすく提示するためには、単一のスキルだけでなく、多様な知識と経験を組み合わせて問題解決にあたる能力があることを強調してください。
これにより、企業はあなたを「特定の役割だけでなく、幅広い分野で貢献できる人材」として評価するようになります。
まとめ
あなたの「強み」は、すでにそこにある
「自分には特定の専門スキルがないから何もできない」という不安は、この記事を読み終えた今、少しでも和らいでいるでしょうか。
あなたがこれまで積んできた「幅」のある経験は、決して無駄ではありません。それは、AI時代を生き抜くための最強の武器なのです。
ぜひ、『RANGE』を手に取り、あなたのキャリアの可能性を広げてください。